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我的帅管家15

Mei-channoShitsuji

Episode1

"(メイ)<日本最高の 超お嬢さま学校"

"聖ルチア女学園。

"

"この学園には とんでもない規則がある。

"

"それは お嬢さま一人一人に 超イケメン執事がつくってこと>"

"(リカ)迷惑よね こんな時期に転入生なんて。

"

"(青山)おっしゃるとおりです。

"

"(ひかる)早く いらっしゃらないかしら"

"柴田 理人さま。

"

"(奈央)憧れの最高Sランク執事。

"

"(京子)その上 あの整ったお顔立ち。

"

"(不二子)でも あの 柴田 理人が なびいたってことは。

"

"(根津)相当いい女だな。

"

"不二子ほどじゃねえけど。

"

"(由真)来たわね。

"

"(泉)そのようです。

"

"(ひかる)理人さまよ。

"

"(生徒たち)キャ?

"

"♪〜"

"♪〜"

"♪〜"

"(ひかる)理人さま!

"

"(ゆう子)おかえりなさい。

"

"(理人)お入りください メイさま。

"

"(メイ)あっ あの…。

"

"♪〜"

"メイさまのお出迎えです。

"

"ごあいさつを。

"

"わたしは…。

"

"(舌打ち)"

"(ため息)"

"(京子)あ?

あ。

"

"何で?

"

"(ローズ)ようこそ 聖ルチア女学園へ。

"

"(ローズ)学園長のローズです。

"

"よろしく。

"

"よろしくお願いします。

"

"(ローズ)そんな 緊張することないわよ。

"

"ここじゃ教師は お飾りみたいなもんなんだから。

"

"聖ルチアは 生徒の自主性を尊重してるから"

"わたしたちは 学園の自治にノータッチなの。

"

"だから もう 暇で 暇で。

"

"(桜庭)そうですね 毎日が お正月みたいなもので。

"

"学園のことは あんたたち生徒しだいだから。

"

"まあ うちに入った以上は"

"頑張って 淑女を目指してちょうだい。

"

"淑女って わたし そんなの目指す気ないんだけど。

"

"メイさま 学園内には 映画館や アミューズメントパーク"

"そして 温泉などもございまして。

"

"学校でしょ?

 ここ。

"

"敷地面積は東京都の約3分の1。

"

"移動は主にヘリを使用します。

"

"広っ!

"

"学費は月に1億円。

"

"1億円?

"

"世界最高の教育の下 次世代の淑女を育成しています。

"

"世界が違い過ぎる。

"

"それからメイさま。

"

"安全のため くれぐれも 「本郷家との つながり」は"

"知られることのないよう お願いします。

"

"どうぞ。

"

"(ひかる)うちのクラスに?

 (奈央)理人さまは大歓迎だけど。

"

"(京子)何 あの眼鏡芋。

"

"(ゆう子)何なの あの庶民の格好。

"

"(香織)ホント 信じられないわ。

"

"感じ悪っ。

"

"(3人)ごきげんよう。

"

"あっ どうも よろしく…。

"

"ずいぶん場違いね。

"

"その みすぼらしい服も 眼鏡も。

"

"どんな子が来るのか 楽しみにしてたのに。

"

"ねえ 青山。

"

"はい 迷い込んだ野良猫かと思いました。

"

"(リカ)フフ。

"

"(不二子)2人とも毒舌。

"

"まっ 本当のことだからな。

"

"(泉)そんな格好で来るなんて 非常識ね 転入生。

"

"学級長の 竜恩寺 泉です。

"

"これは執事の木場。

"

"(木場)木場です よろしくお願いいたします。

"

"東雲メイです。

"

"(凜)シノノメメイ?

"

"「ノ」と「メ」 多過ぎでしょ。

"

"(四谷)不吉な響きですね。

"

"(ひかる)理人さま これは何かの間違いでは?

"

"(奈央)理人さまが こんな変な方に仕えるなんて。

"

"あんたたち何なの さっきから。

"

"(リカ)あなたみたいなのがいると 空気が悪くなるの。

"

"わたしだって好きで来たんじゃ…。

 "

"(凜)じゃ さっさと出てけば?

"

"わたしらと相性も悪そうだし。

"

"(不二子)それに そんな格好で うろうろされてもね。

"

"失礼。

"

"嘘!

"

"(執事)ほう。

"

"(泉)早く席に着きなさい。

"

"(リカ)断言するわ。

"

"あなたは 2週間以内に ここを逃げ出す。

"

"フフ。

 フフフフ。

"

"(外国語の講義)"

"(講師)では 次に87ページ。

"

"あのね。

"

"(3人)キャッ!

"

"うわっ!

"

"だから。

"

"回り道しろ。

 ていうか自分で歩け。

"

"うわ?

"

"何なのよ この学校は。

"

"何よ。

"

"あなたに迫る"

"ただならぬ災いの気配を感じます。

"

"災いって。

"

"あなたは運命の渦に巻き込まれて ここに来た。

"

"そして ここでも さらに。

"

"はっ!

"

"(凜)気を付けなよ。

"

"四谷の予言は 必ず当たるんだから。

"

"行くよ?

"

"(四谷)わっ わっ 災い…。

"

"(ため息)"

"あ痛っ。

"

"ご安心ください。

"

"ただの いたずらです。

"

"いたずらって。

"

"メイさま。

"

"<そう わたしは運命の渦に 巻き込まれて ここに来た。

"

"わたしに仕える執事 柴田 理人と一緒に"

"この 聖ルチア女学園に>"

"<そもそも 事の始まりは…>"

"わたしはメイさまの執事です。

"

"何が執事よ。

"

"ただのストーカーじゃん。

"

"<違う もう少し前>"

"(ユウ)お待ちどおさま。

"

"(客)来た来た。

"

"(客)こっち まだ?

"

"(ユウ)あっ すぐですから。

"

"(客)遅いぞ。

"

"(ユウ)ごめんなさい。

"

"(ユウ)いい出来。

"

"(周太郎)はい よろしく。

 (ユウ)うん。

 はい どうぞ。

"

"メイ もう上がっていいわよ。

"

"はいはい これ 延ばし終わったらね。

"

"(客)いや?

 メイちゃん 感心だな 毎日 毎日。

"

"(客)ホントだよな。

"

"(客)いい子に育ったじゃない。

"

"(周太郎)しゃれになんないぐらい 赤字経営だしな。

"

"手伝ってもらわなかったら つぶれちゃいますよ。

"

"そういうこと 笑いながら言わないでってば。

"

"(ユウ)深刻ぶっても 仕方ないでしょ。

"

"笑う門には 福 来るでしょ。

"

"(周太郎)そうそう。

"

"夫婦 揃って お気楽なんだから。

"

"はい 終わり。

"

"<これが わたしの日常だった。

"

"お金はないけど 明るい両親と うどんを打つ毎日>"

"(剣人)今日も遅えな メガネうどん。

"

"あんたもでしょ マメシバ。

 "

"(剣人)マメっつうな 柴田だ俺は。

"

"不細工な顔に 粉 付けやがって。

"

"うるさい。

 それより乗っけてって。

"

"マジで?

"

"よろしく。

"

"てめえ!

 くそっ 待て。

"

"(一同)おはよう。

"

"おはよう。

 セーフ。

"

"(夏美)おはよう メイ。

"

"あらあら 今日もご苦労さま。

"

"ありがと 夏美。

"

"(剣人)速過ぎんだよ この体力バカ。

"

"痛っ!

"

"女の子に向かって何すんのよ。

"

"(剣人)お前のこと 女だと思ったことなんかねえよ!

"

"ムカつく!

"

"(剣人)痛てててててて!

"

"<親友の夏美がいて"

"マメシバの 柴田 剣人と バカやって。

"

"そんな生活が ず?

っと続くと思ってた。

"

"あの日が来るまでは>"

"(読経)"

"(美冬)事故で 2人とも いっぺんになんて。

"

"(秋子)メイちゃん 親戚もいないんでしょ?

"

"(夏美)ねえ お父さん。

"

"メイ 一緒に暮らせないかな。

"

"(春平)構わねえよ。

"

"1人ぐらい増えたって"

"どうってことねえだろ。

"

"なあ 母さん。

"

"(春平)何も葬式の次の日に お店 開けなくても。

"

"(秋子)そうよ。

"

"うちで一緒に暮らすって 決めたでしょ。

"

"それとこれとは別ですよ。

"

"甘えっ放しじゃいられないし。

"

"父さんと母さんのお墓も必要だし。

"

"(夏美)メイ。

"

"<だって 深刻ぶっても仕方ないじゃない。

"

"だから 1人で頑張るつもりだったのに>"

"♪〜"

"<なのに突然 あの男が やって来たんだ>"

"お目覚めですか?

 メイお嬢さま。

"

"誰?

"

"申し遅れました。

"

"私 柴田 理人と申します。

"

"本日から お仕えいたします メイお嬢さまの執事でございます。

"

"えっ?

"

"(夏美)兄弟!

"

"(美冬)しかも本郷家の執事!

"

"わたしと剣人の家は"

"代々 本郷家に仕える 執事の家系です。

"

"(春平)本郷グループっていったら 日本一の大企業だろ?

"

"はい。

 亡くなった周太郎さまは その本郷家を継ぐはずの方でした。

"

"19年前に家を出て その資格を捨てられましたが。

"

"つまりメイさまは"

"本郷グループ現会長 本郷 金太郎さまの"

"直系のお孫さんということです。

"

"(剣人)嘘だろ こんなメガネうどんが…。

"

"おい 失礼なこと言うな。

"

"子供は もう 帰って寝る時間じゃないのか?

"

"久しぶりに会ったのに 相変わらずかよ くそ兄貴。

"

"いつまでたっても成長しないな。

"

"(剣人)てめえ!

"

"(夏美)ちょっと ちょっと!

 ケンカしないでよ うちで。

"

"兄弟なんでしょ?

"

"(剣人)こいつとは 昔から反りが合わねえんだよ。

"

"勉強もスポーツも万能の 出来のいい兄貴と"

"落ちこぼれの弟だかんな。

"

"落ちこぼれなんかじゃないと 思うけど。

"

"(秋子)で メイちゃんは これから どうなるの?

"

"メイさまは 本郷家を継ぐ資格をお持ちの方。

"

"それに ふさわしい教育を 受けていただくため"

"聖ルチア女学園へと 転入していただきます。

"

"(夏美)聖ルチアって あの有名な超お嬢さま学校の?

"

"ええ。

"

"金太郎おじいさまのご命令で"

"わたしが お迎えに上がりました。

"

"ですから…。

"

"帰って。

"

"帰ってって言ってんの。

"

"自分の息子の葬式にも来ないで"

"「迎えに来た」なんて ふざけないでよ。

"

"その人に ちゃんと伝えといて。

"

"わたしは あんたたちに かかわる気なんかないって。

"

"(剣人)だってよ。

"

"さっさと帰れば?

"

"(美冬)うちは別に 泊まってってくださっても…。

"

"(夏美)もう お姉ちゃん!

"

"(春平)何で泊めるんだよ。

"

"ついてこないでってば。

"

"メイさまをお守りするためです。

"

"本郷家の人間である以上"

"メイさまを狙う者は 数多くおりますから。

"

"ホントいいかげんにして。

"

"いつまで付きまとうつもり?

"

"メイさまのお気持ちが 変わるまでです。

"

"(剣人)無駄だって。

"

"もう あきらめて帰れよ。

"

"メイさま これからの生活は 本郷家が全面的に支援します。

"

"金銭面でも これまでのような 苦労をする必要は…。

"

"大きなお世話。

"

"何となく分かった。

"

"父さんの気持ち。

"

"前に話してた。

 わたしが"

"もっと お金持ちのうちに 生まれたかったって言ったときに。

"

"《そしたら 毎日 おいしいもん食べて"

"好きなもの買って 旅行して"

"好きなことし放題の 幸せな人生 送れるのに》"

"(周太郎)《そういう幸せってな わりと簡単に飽きるもんだぞ》"

"《飽きてみたいよ 一生に一度くらいは》"

"(周太郎)《俺は 飽きない幸せがいいな。

"

"好きな仕事をして"

"家族と一緒に笑って過ごして。

"

"ねっ》"

"《普通》"

"《普通が一番だよ》"

"父さんは金持ちの世界を捨てて"

"そういう幸せを 選んだってことでしょ。

"

"なら わたしも そうする。

"

"ここで うどん屋 続けて 友達と一緒にいる方が幸せなの。

"

"メイ。

"

"しかし このままでは 周囲の方々も危険です。

"

"言ったでしょ。

"

"あんたなんか信用できないって。

"

"メイさまと メイさまにとって大切な方々の"

"身の安全のためです。

"

"ほっといてよ。

"

"これ以上 付きまとわないで。

"

"(剣人)あっ!

 てめえ 理人!

"

"伏せろ!

"

"えっ?

"

"(爆発音)"

"あっ!

"

"(夏美)嫌っ!

"

"嘘。

"

"<そういうわけで"

"ここに来る羽目に なったんだけど>"

"ホント 何なの ここは。

"

"無駄に広いし 何から何まで執事任せだし。

"

"(由真)立ち去りなさい。

"

"ここは あなたが来る所じゃないわ。

"

"えっ?

"

"(ルチア)あなた 転入生の方ね。

"

"♪〜"

"(ルチア)ごきげんよう。

"

"あっ…。

"

"(聡美)ルチアさま このような者と お話しにならない方が。

"

"ルチア。

"

"(由真)聖ルチア女学園で"

"選ばれた者にだけ与えられる 称号よ。

"

"(聡美)あらゆる面で 最も優れた淑女の証し。

"

"あなたみたいな人が 直接 お目にかかれる方じゃないの。

"

"(ルチア)お楽になさって。

 私も このような格好ですから。

"

"(忍)ルチアさまは お体が弱いのです。

 ご容赦を。

"

"もちろん そんな 全然。

"

"(ルチア)ごきげんよう 理人さま。

"

"お久しぶりです。

"

"メイさま 部屋の確認が取れたので 寮にご案内します。

"

"じゃあ 失礼します。

"

"メイさまが生活される陰寮です。

"

"おんぼろ寮?

"

"陰です。

"

"金持ちの学校なのに 何で寮だけ ぼろ?

"

"実は 聖ルチアは"

"淑女としてのランクが 厳格に決められておりまして。

"

"最初は「陰」 次に「月」"

"そして 高い実力を認められた者は 「太陽」として"

"学園の自治を任されるのです。

"

"で わたしは おんぼろ。

"

"陰です。

"

"メイさまのお部屋は こちらに。

"

"あっ!

"

"あっ!

 うっ!

"

"はっ!

"

"(多美)うわっ!

"

"メイさま。

"

"何?

 どうなってんの?

"

"ご無事ですか?

"

"(神田)多美姫さま。

"

"多美姫さま?

"

"(多美)よっ おいら 山田 多美。

 よろしく。

"

"何やってんの?

"

"(多美)見たら分かりますがな。

"

"サバイバル。

 てか殺し合い。

"

"殺し合い?

"

"よくあることやで ここじゃ。

"

"メイさま ランクが上がれば もっと環境のよい寮に移れます。

"

"おつらいでしょうが 今は ご辛抱を。

"

"(ため息)"

"あ?

 落ち着く。

"

"ぴかぴか きらきらした建物で 生活しろとか言われたら"

"即行 帰るとこだったね。

"

"メイさま バスルームが奥で 手前がトイレです。

"

"はいはい。

 じゃ 出てって。

"

"ゆっくりしたいし。

"

"わたしのことは気にせず どうぞ ごゆっくり。

"

"気にするっつうの。

 ていうか 部屋では自由にしたいし"

"こっちが呼ばないかぎり 入ってこないで。

"

"かしこまりました。

"

"では 失礼します。

"

"おい。

"

"お呼びですか?

"

"そうじゃなくて 出口 こっち。

"

"こちらが執事の部屋となります。

"

"はっ?

"

"もしかして 同じ部屋で生活するってこと?

"

"執事ですから。

"

"最悪。

"

"滞りなく 転入は完了いたしました。

"

"(金太郎)ご苦労。

"

"では そろそろ戻ってくるか。

"

"メイさまは周太郎さまの…。

"

"だんなさまのご子息の お嬢さまです。

"

"(金太郎)だから?

"

"なぜメイさまに お会いにならないのでしょうか。

"

"(金太郎)わしにとって 血の つながりなど"

"会う理由にはならん。

"

"もう1つ ご質問が。

"

"(金太郎)何だ。

"

"なぜ あの方が この学園に?

"

"お待たせいたしました。

"

"わ?

"

"どうやって?

"

"よろしければ コンタクトを入れて差し上げます。

"

"優しくいたしますので。

"

"ヤダ。

 わたしは眼鏡がいいの。

"

"眼鏡は外した方が お奇麗です。

"

"それに 聖ルチア女学園の淑女として…。

"

"だから わたしは 淑女 目指す気なんかないっつうの。

"

"では そろそろ参りましょう。

"

"あと7分で遅刻です。

"

"えっ?

 校舎って10km先でしょ?

"

"間に合わないじゃん。

"

"ご安心ください。

"

"3分で到着します。

"

"はっ?

"

"(悲鳴)"

"怖いって!

"

"♬〜(バイオリンの演奏)"

"♪〜"

"(一同の拍手)"

"(木場)素晴らしかったです 泉お嬢さま。

"

"(泉)ありがとう 木場。

"

"(木場)はい。

"

"(泉)どうぞ。

"

"(不快な音)"

"(不快な音)"

"(大門)正解です みるくさま。

"

"お見事。

"

"(みるく)当然だ。

"

"(大門)当然です。

"

"お前 バカなんだな。

"

"(青山)さすが 飛び級で入学した天才児。

"

"だから 何なの この授業。

"

"(不二子)あ?

ん 根津ちん そこ いい。

"

"(根津)不二子も どんどん奇麗になってるよ。

"

"何やってんの?

"

"お嬢の身も心もケアすんのが 俺たちの仕事だろ。

"

"男の手に触られた方が 肌の張りも出てくるじゃない。

"

"知らないよ そんなの。

"

"よろしいでしょうか。

"

"よろしくない。

"

"あ?

 もう無理。

"

"勉強 訳 分かんないぐらい レベル高いし"

"変な授業ばっかだし 移動は全部ヘリだし。

"

"まだ3日目です。

"

"慣れるまでの辛抱ですから。

"

"いつまで ここにいなきゃいけないの?

"

"金太郎おじいさま次第です。

"

"ちゃんと伝えといてよ。

"

"わたしは 跡 継ぐ気もないし"

"お嬢さまになるつもりもないって。

"

"はい。

"

"早く帰って 2人のお墓も作ってあげたいしさ。

"

"メイさま 壁際に下がってください。

"

"えっ?

"

"(剣人)んぎゃっ!

"

"痛え 痛え 離せ バカ!

"

"マメシバ。

"

"お前 どうやって入った。

"

"関係ねえだろ んなこと。

"

"痛えよ 離せよ。

"

"ここにいたことあんの あんたが。

 "

"中1んときの夏休みに少しだけな。

"

"聖ルチアには 執事養成学校も併設されています。

"

"弟は1週間で そこから逃げ出しましたが。

"

"逃げてねえ。

"

"俺は最初から執事なんか"

"なる気ないっつったろ。

"

"典型的な負け犬の遠吠えだな。

"

"この野郎!

"

"うるさいな もう。

"

"それより何しに来たの?

"

"えっ?

"

"そりゃ 場違いな金持ち学校で いじめられてる"

"メガネうどんを 笑いに来たんだよ。

"

"はっ?

 どんだけ暇なのマメシバ。

"

"マメシバって言うなっつったろ。

"

"騒ぐな。

"

"用が済んだなら さっさと帰れ。

"

"(多美)そうそう うるさいから帰れ。

"

"いつの間に?

"

"細かいことは気にせんでええやん。

"

"(剣人)あっ?

 おい!

 何だよ。

 おい 宇宙人みたいに持つなよ!

"

"じゃあね マメシバ。

"

"気を付けろよ。

"

"この学校 なめてると マジ ヤバいかんな!

"

"(女性)まだ 立ち去る気配はありません。

"

"(男性)多少 手荒な方法でも 結構。

"

"長引けば長引くほど 彼女の末路は 悲惨なものとなりますから。

"

"(木場)では 次の議題に移ります。

"

"え?

 武術強化に関してですが まず 大門さん お願いします。

"

"(大門)はっ 大門です。

"

"え?

 われわれ執事の任務の中でも お嬢さまの安全を守ること。

"

"これは 最重要任務の1つであります。

"

"え?

 よって…。

"

"寒っ。

 何が「教材 取りに行くのは 陰の仕事」よ。

 偉そうに。

"

"♪〜"

"ホントに ここ?

"

"あっ!

"

"あっ!

 何なの ここ。

 うわっ!

"

"いった?

"

"(生徒たちの笑い声)"

"何なのよ あんたたち。

"

"(生徒)わたしたちは"

"聖ルチアの秩序を守るもの。

"

"今から灯油をまくわ。

"

"その後 火も。

"

"冗談やめてよ。

 何で そんなこと。

"

"あなたが この学園に ふさわしくないからよ。

"

"Sランク執事がついてるからって いい気にならないで。

"

"柴田 理人は ただ 仕事だから そばにいるだけ。

"

"あなたがいなくなれば きっと喜ぶわ。

"

"あっ!

"

"さようなら。

"

"水。

"

"(生徒)これは警告よ。

 早く この学園から立ち去りなさい。

"

"♪〜"

"メイさま。

"

"申し訳ありません。

"

"わたしが そばにいなかったせいで。

"

"別に あんたには関係ないから。

"

"おケガは。

"

"大したことないって。

"

"念のために医者を。

"

"もう ほっといてよ。

"

"金太郎さんに命令されて 仕事で やってんでしょ?

"

"本気で心配してるみたいな顔 しないで。

"

"♪〜"

"♪〜"

"(リカ)あらあら 1週間で"

"ずいぶん おとなしくなったじゃない。

"

"前も言ったけど やっぱり 2週間以内に逃げ出しそうね。

"

"別に。

"

"(不二子)あと1週間ね。

"

"じゃあ その日 わたしたちと勝負しない?

"

"(凜)1週間後 調理実習があんの。

"

"調理実習?

"

"(泉)通常のカリキュラムとは別の 希望者が自由参加できる実習よ。

"

"(リカ)自信があるなら 参加してみれば?

"

"まっ 恥をかくのが嫌なら 無理にとは言わないけどね。

"

"いいよ 参加する。

"

"(凜)へえ 強気じゃない。

"

"売られたケンカは買うの。

"

"それに わたし 料理は たいていのもの作れるから。

"

"華山リカさまは 10歳のころから"

"各国の料理賞を 総なめにされています。

"

"絶対 料理できないタイプだと 思ったのに。

"

"調理実習の原則課題は 自由ですが"

"たいていは 皆 フルコースなどを作ります。

"

"作れるわけないでしょ そんなの。

"

"今なら まだ 参加を辞退できるかと思いますが。

"

"するわよ 参加。

"

"1週間で みっちり特訓して。

"

"メイさま。

"

"逃げるのは性に合わないの。

"

"あいつらに わたしの根性 見せてやる。

"

"かしこまりました。

"

"あっ。

"

"(泉)秘密特訓?

"

"(木場)はい。

"

"理人さんが マンツーマンで 指導してるそうです。

"

"よっ。

"

"そこで フランベを。

"

"はい。

"

"うわ?

"

"(青山)柴田 理人は 国際調理資格 特Aランクの持ち主です。

"

"そんな男から指導を?

"

"あっ それじゃ ちょっと 水 入れ過ぎだってば。

"

"いえ それでは硬くなり過ぎます。

 "

"そんなことない そんなことない。

"

"しかし わたしが海外で学んだときには…。

"

"こっちは3歳のときから 英才教育 受けてんの。

"

"粉物に関しては 誰にも負けない自信あんだから。

"

"(凜)どうする?

 リカ。

"

"(不二子)向こうも本気だし このままだと。

"

"まともに勝負する 必要なんてある?

"

"お?

し あいつらの鼻っ柱 へし折ってやる。

"

"期待しています。

"

"では 決戦の舞台へ。

"

"(桜庭)ロワイヤル キュイジーヌ アカデミエ公認"

"聖ルチア女学園 公開調理実習。

"

"これより選手の入場です!

"

"(観客たちの歓声)"

"♪〜"

"調理実習じゃないの?

"

"(凜)あれ?

"

"観客いるの知らなかった?

"

"(リカ)自由参加の調理実習は"

"聖ルチア生の姿を 一般市民に公開する"

"恒例行事の1つなのよ。

"

"たくさんの人に見

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