日本近现代文学史复习题.docx
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日本近现代文学史复习题
日本近现代文学史复习题
主要题型
一 次の作品の読み方(平仮名)と作者名を書きなさい。
1安愚楽鍋 ( )(作者 )
2不如帰 ( )(作者 )
3金色夜叉 ( )(作者 )
4佳人之奇遇 ( )(作者 )
5当世書生気質( )(作者 )
6太陽のない街()(作者 )
7路傍の石()(作者 )
8不如帰 ()(作者 )
9山椒魚 ()(作者 )
10金閣寺 ()(作者 )
ニ、次の作品は雑然と並べてある。
それぞれ作者に当たる作品を選びなさい。
1.武者小路実篤の作品を次から一つ選びなさい。
A 五重塔 B 古都 C お目出たき人 D 田舎教師
2.芥川龍之介の作品を次から一つ選びなさい。
A 路傍の石 B 細雪 C 友情 D 鼻
3.幸田露伴の作品を次から一つ選びなさい。
A 不如帰 B 五重塔 C 金色夜叉 D 平凡
4.国木田独歩の作品を次から一つ選びなさい。
A 若菜集 B 武蔵野 C 草枕 D 高瀬舟
5.志賀直哉の作品を次から一つ選びなさい。
A 城の崎にて B 山椒大夫 C 或る女 D 俘虜記
6.安部公房の作品を次から一つ選びなさい。
A 人間失格 B 壁 C 沈黙 D 黒い雨
7.徳富蘆花の作品を次から一つ選びなさい。
A 照葉狂言 B 自然と人生 C 武蔵野 D 高野聖
8.井伏鱒二の作品を次から一つ選びなさい。
A 山の音 B 斜陽 C 暗い雨 D 山椒大夫
9.次の中から転向文学といわれる作品を一つ選びなさい。
A 生活の探求 B 蒼氓 C 走れメロス D 麦と兵隊
10.次の中から野間宏の作品を一つ選びなさい。
A 村の家 B 沈黙 C 暗い絵 D 壁
三 言文一致運動に関わった作家を三人挙げ、その人の書いた言文一致体小説をそれぞれ一つ書きなさい。
作者名
作品名
五 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。
(1)次の文章のカッコに当てはまるものを後の選択肢群から選びなさい。
文明開化は文化の西欧化をも意味し、日本の文学もまた西欧の作品と肩を並べられるものを目指そうという機運が高まり、江戸戯作の雰囲気を残しながらも様々な運動が展開された。
( ア )など翻訳も盛んに行われたり、福沢諭吉が( イ )などを書いて民衆の啓蒙に努めた。
しかし文学の画期的な指針が示されたのは明治十八年に坪内逍遥の書いた( ウ )においてであり、その( エ )を継承した( オ )が示した言文一致運動であった。
その影響は( カ )が率いる( キ )の擬古典主義などにも及び、明治三十年代の( ク )に受け継がれていった。
a尾崎紅葉 b自然主義 c浅香社 d花柳春話
e二葉亭四迷 f幸田露伴 g浪漫主義 h文明論之概略
i硯友社 j小説神髄 k写実主義 l雪中梅
(2)明治43年(1910)ごろからの数年間は、日本の文学は耽美主義的な志向を色濃く示していた。
そのモデルには、ワイルド・シモンズ・ボードレール・ヴェルレーヌ・ホフマンスタール等世紀末もしくは世紀末的な芸術が――1890年代の西洋があった。
それらはあるいは典雅な形式美や、繊細微妙な陰影や、鋭利な知性の閃光や、憂愁をたたえた人生観や、逆説的な観察などによって、それに先立つ自然主義に対する、対症薬的な特色を備えたものであった。
龍之介の文学的青春を培ったものは、この種の文学である。
日本の耽美主義は、江戸芸術への回顧と郷愁を伴ったが、その根拠には新旧の交代期に達した明治末期というものへの執着と再認識の情があった。
そうして
A江戸後期の芸術は、洒脱繊細な情趣に富み、どこかに退廃的な匂いを潜めているものであって、唯美退唐の思潮と無縁とは言い切れない。
ことに龍之介の生い立った芥川家は、文人的・通人的な趣を多分に残していた。
義理や人情をやかましく言い、何事にも折目正しく実質以上に趣味を重んじる一種の形式主義は、こうした下町の中流・下層階級の中でも、特に彼の家のような伝統ある家柄には、色濃く流れていたであろう。
彼はもちろん意識的にはこうした東洋的な文人気質や、江戸趣味に反発した。
彼の主として学んだのは、人間的な、あまりにも人間的なものを、積極的に肯定しようとするヨーロッパの近代文学である。
そうして、彼はそれを学問として、あるいは教養として摂取するにとどまらず、小説家として血肉化すべき運命を、自らに課したのである。
彼が積極的に求めようとする方向は、環境を否定せざるを得なかった。
私はここに彼の生涯を貫くB二律背反の一つのあらわれを見る。
だが、いかなる意味でも未完成なナマを忌む美意識は、こうした形式尊重の雰囲気から生まれた。
もしくは助長された。
それが彼を文学上の僚友のだれよりも、「1890年代」の作家に近づけたのである。
瑣末と見えるほどにスタイルのはしばしに注意するくせ、皮肉で奇警な見方、ものの言い方、また言葉を丹念に磨くならわしは、C江戸の戯作者から、明治のD紅葉・緑雨を経て、彼に伝わり、終身彼の身についたのであった。
問題:
1.次の人物の中から、「耽美主義」の代表的作者を二名選びなさい。
A 木下杢太郎 B 谷崎純一郎 C 島崎藤村 D 川端康成
2.傍線A「江戸後期の芸術」とは、次のどういうジャンル(文学形態)を指しているか。
一つ選びなさい。
A 浄瑠璃 B 滑稽本 C 歌舞伎 D 洒落本
3.傍線部B「二律背反」の「二律」とは、何を指しているか。
次から一つ選びなさい。
A 精神・物質 B 東洋・西洋 C 相対・絶対 D 過去・未来
4.傍線部C「江戸の戯作者」とは、次のだれを指しているか。
次から一つ選びなさい。
A 近松門左衛門 B 井原西鶴 C 山東京伝 D 松尾芭蕉
5.傍線部D「紅葉」の属する文学結社を次から選びなさい。
A 硯友社 B 明六社 C 文学界 D 三田文学
小林一茶D向井去来
六. 夏目漱石の前期三部作、後期三部作といわれる作品をそれぞれ挙げなさい。
(12)
前期( )( )( )
後期( )( )( )
七.1 日本近代文学の流派について一つ述べてください。
2 日本の反自然主義文学について簡単に紹介しなさい。
日本近代文学史における読みにくい主な人名と書名
人名
巌谷小波(いわやさざなみ)
高山樗牛(たかやまちょぎゅう)
里見弴(さとみとん)
上林暁(かんばやしあかつき)
埴谷雄高(はにやゆたか)
薄田泣菫(すすきだきゅうきん)
蒲原有明(かんばらありあけ)
小山内薫(おさないかおる)
書名
伽羅枕(きゃらまくら)
金色夜叉(こんじきやしゃ)
黒蜥蜴(くろとかげ)
歌行灯(うたあんどん)
不如帰(ほととぎす)
蒲団(ふとん)
黴(かび)
爛(ただれ)
彼岸過迄(ひがんすぎまで)
芋粥(いもがゆ)
戯作三昧(げさくざんまい)
暢気眼鏡(のんきめがね)
潮騒(しおさい)
俘虜記(ふりょき)
驟雨(しゅうう)
珊瑚集(さんごしゅう)
馬酔木(あしび)
桐一葉(きりひとは)
近代文学史阅读题
一 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。
漱石が文壇に出た明治三十八年ごろは、A硯友社文学の終末、自然主義文学の発端時代であって、文壇の新しい発展は年齢的に漱石より十歳ほど若い藤村、花袋、秋声、泡鳴等によって形成されだした時期である。
主流は明らかに、生の醜を直視し、身をもって文学者の生活を実践し、過去の美意識・道徳意識を否定しようとするこれら新作家の側にあった。
しかし時を同じくして文壇に現れた漱石には、その同伴的作家としては( 1 )の主唱した写生文を基本とする文人的小説を書いたところの、「ホトトギス」系統の歌人( 2 )、長塚節、俳人( 3 )がいる。
さちに漱石の第一期の弟子たちの中でも小説家森田草平、鈴木三重吉、随筆家寺田寅彦があって、自然主義に対する一敵国を形戌していた。
前記の作家以外の反自然主義傾向の作家としては、特に硯友社系の泉鏡花はその神秘主義と評された一種の新風をもって読者を魅了していた。
また自然主義作家に数えられながらもやや浪漫的作風をもった独歩は四十一年まで生存していた。
さらに森鴎外は戦後、小説作家として四十年ごろから再び活発に書き始めた。
さらに鴎外系統の作家としては、新帰朝者の( 4 )があり、谷崎潤一郎がそれに少し遅れて登場した。
この反自然主義の系列は、大正の初期からの「 」の新理想主義を呼ぶ源泉であり、さらに大正五年ごろから漱石の第二次の弟子たちによるB新思潮派を起こすものとなるのである。
問1 傍線部A「硯友社」B「新思潮派」に属する代表作家を、それぞれ二名ずつあげなさい。
A. B.
問2( )内に適当な人名をそれぞれ漢字で書きなさい。
1 2 3 4
問3 次の作家と、直接的に関係があると思われる事項を、後の項目の中からそれぞれ二つずつ符号で選びなさい。
①漱石 ②鏡花 ③鴎外 ④独歩
ア、新詩杜 イ、しがらみ草紙 ウ、余裕派 工、運命論者
オ、歌行燈 力、牛部屋の臭ひ キ、高野聖 ク、夜明け前
ケ、武蔵野 コ、平凡 サ、雁 シ、道草
ス、戯作三昧
問4 谷崎潤一郎の初期の作風は何と呼ばれるか。
また、その作風を示しているものはどれか。
次の中から選びなさい。
ア、細雪 イ、痴人の愛 ウ、少将滋幹の母 工、刺青
問5「 」内に適当な語を書きなさい。
参考解答:
問1 A 尾崎紅葉・山田美妙 B 芥川龍之介・菊池寛
問2 1 正岡子規 2 伊藤左千夫 3 高浜虚子 4永井荷風
問3 ①ウ・シ ②オ・キ ③ イ・サ ④エ・ケ
問4 悪魔主義 イ・エ
問5 白樺
二 次の文章を読んで、空欄に適当な語それぞれ書きなさい。
明治三十八年、漱石は雑誌「 1 」に、初めて小説「 2 」を連載した。
この好評は翌三十九年同誌に「 3 」を発表させた。
これはあたたかいユーモアと鋭い風刺とを同時に含んだ、明朗上品で技巧のすぐれた滑稽文学であり、その風刺の裏には虚偽と俗悪とを憎む、作者の強い江戸っ子的な正義観がみなぎっていて、不作為無道徳を標榜した暗い( 4 )文学とは明らかに異なったものだった。
次いで同年発表した随想的小説「 5 」の中では、詩人・画家などの天職というものは、この住みにくい世の中をどれほどかくつろげて、つかの間でも住みよくするところにあると言い、また二十世紀の世俗の喧騒をいとって、無為無欲の漢詩のような東洋芸術の境地に憧れる。
これらの作品は、人生と四つに組んで血みどろの格闘をして、その出血の記録をつづるというような文学とは対立する悠々自適の境地であり、世人はこの特徴をとらえて、俳譜派・( 6 )派と呼び、また低徊趣味と名づけた。
1 2 3 4 5 6
参考解答 1 ホトトギス 2 吾輩は猫である 3 坊ちゃん
4 自然主義 5 草枕 6 余裕
三 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。
漱石の文学的生涯が終始一貫して自我との血みどろの戦いであり、彼の小説が、風刺と諧謔にみちた初期の①「 」から絶筆の暗い②「 」に至るまで、この烈しい戦いの記録であることは今日では周知のことになっている。
しかしこの漱石の内的闘争、文学者としての漱石を偉大ならしめている彼の生き方は、彼の作品を断片的に読むだけでは充分に理解することができまい。
③「 」を読んで快哉を叫び、④「 」を読んで甘いロマンティシズムの夢にふけることことはもとより妨げないが、しかしそれだけで終わっては、宝の山に入りながら手をむなしうして帰ることにほかならぬ。
我々は漱石の全作品を読むと同時に、彼の書簡・日記・評論の類に至るまで丹念に読みあさる時、初めてこの偉大な作家から多くを学ぶことができるであろう。
この点で「たけくらべ」や「にごりえ」だけをもって十分に示されるような( A )や「照葉狂言」「高野聖」「歌行燈」だけでもその作家的全貌を示しうるような( B )とは、質を異にしているのである。
このことは後の二者の芸術的価値を少しも低めることにはなるまい。
ただ彼らは純粋な芸術家であって、人生の教師ではなかったというだけのことである。
そのために彼らの作品は、かえって作者から独立して、古典的名作として十分に鑑賞に堪えうるのである。
問1 「 」内に適当な作品を次から選び、符号で答えなさい。
ア 夜明け前 イ、吾輩は猫である ウ、雪国 工、草枕
オ、こころ カ、坊ちゃん キ、伸子 ク、明暗
問2 上の作品の中に「則天去私」の境地が明示されたものがある。
それはどの作品か。
問3( A )( B )に該当する作者名を書きなさい。
参考解答:
問1 ①イ ②ク ③カ ④エ
問2 草枕
問3 A 樋口一葉 B 泉鏡花
四 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。
A自然主義者は、( 1 )を、なかんずく性欲を真なりと肯定することで、従来の文学を虚偽のものと退けたが、B白樺派の人々は、( 2 )の自己検閲を厳密化することによって、模写文学の遊戯性を、そして一般に文学上の遊惰を駆逐するのに貢献した。
白樺派以後、確かに文学はより厳粛なもの、作者にとっても読者にとっても、より真剣な、より直接的なものになった。
白樺派の人々が、いまの文壇で尊敬するのは( 3 )ただ「人と言い、C「白樺」創刊号の巻頭にD武者小路の「それから」論が載ったのは偶然ではなかった。
だが、「白樺」の貴公子たちほどには自我肯定に直截でありえなかった( 3 )に比べれば、彼らはまさしく「藍より青きもの」であった。
この「自己を生かす」という思想は、「白樺」の灌漑する全流域――つまり、大逆事件の年から関東大震災にいたるまで、雑誌「白樺」の在世期間の全流域に浸潤しているばかりでなく.さらに「白樺」なき後の末流にも遠く影響している。
里見弴のような、比較的早く白樺派圏外に出て活動した作家にも、素姓争いがたく、それは受け継がれている。
「自己を生かす」を、人々はむしろ白樺派御一党の口癖として見知っているかも知れない。
あるいは、マンネリズムは亜流に甚しい、という事例をそこに見いだしているかも知れない。
白樺派の人々にあっては、芸術家たることは「自己を生かす」最良の方法であり、自己の成長にそれが最適の道と信じられたればこそ、彼らは芸術家になったのである。
問1 傍線部A「自然主義者」B「白樺派の人々」を次から選びなさい。
オ、田山花袋 力、堀辰雄 キ、山本有三 ク、志賀直哉
問2 傍線部C「『白樺』創刊号」はいつごろ出版されたのか。
ア.明治三十年、 イ、明治四十年 ウ、大正十年
問3 傍線部D「武者小路」の作品を次から選びなさい。
ア、こころ イ、お目出たき人 ウ、和解 工、出家とその弟子
問4 ( 1 )( 2 )に挿入すべき最適な語を各々次から選びなさい。
1 ア、美なる憧僚 イ、真なる槻念 ウ、醜なる現実
エ、善なる人生 オ、聖なる虚構
2 ア、フィクション イ、ドラマ ウ、モデル
エ、モティーフ オ、リアリズム
問五 ( 3 )に適当な作家名を、その姓と号とで示しなさい。
参考解答:
問1 A ウ・オ B ア・ク
問2 イ
問3 イ
問4 1 ウ 2 オ
問5 夏目漱石
五 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。
1( )主義に帰結した明治文学史は、大正時代にはいって全く対照的な方向に転換する。
日本は近代市民社会の一応の成立を完成し、2( )主義の傾向が強まると共に、3( )の尊厳と生命の創造力を信じる4( )主義思潮が台頭してきた。
明治四十三年(1910)に創刊された[ A ]の文学運動がそれで、[ B ]などの影響下に5( )主義派の否定した善・美の理想を旗印に掲げ、特に第一次大戦勃発のころから、人類愛・人間尊重・善意の表徴を際立たせて文壇の主勢力となった。
主要な同人には武者小路実篤・[ C ]・木下利玄・有島武郎・里見弴、やや遅れて長与善郎らがある。
問1 ( )内に適当な語を次より選び、番号を記入しなさい。
ア.理想 イ、現実 ウ、自然 工、自由 オ、社会 力、個性
問2 [ ]内に適当な語を示しなさい。
ただし、B・Cは人名である。
問3 次の作者と作品の関係で誤っているものはどれか。
ア、武者小路実篤――幸福者 イ、有島武郎――カインの末裔
ウ、里見弴――多情多恨 エ、長与善郎――青銅の基督
参考解答:
問1 1 ウ 2 エ 3 カ 4 ア 5 ウ
問2 A 白樺 B トルストイ C 志賀直哉
問3 ウ(多情仏心)
六 次の文はそれぞれ近代文学史上の有名な作家および作品について解説したものである。
該当すると思う作品・作者名を書きなさい。
1 自己の個性を伸ばすということに力点を置いて、理想主義的な思考や感情をもっとも率直に表現したのはこの人であった。
その作風は主観的な立場を基調としており、とくに一見天衣無縫ともいえるような手法から、内面的な感動にみちた効果をあげている点には驚くべきものがある。
2 明治から大正期にかけて、彼は小説・戯曲を創作し、さらにみずから劇団を主宰して演出家としても活躍した。
また大正の末にかれが土方与志と協力して創設した築地小劇場は、日本の新劇運動の拠点となった。
3 この作品は真の意味の近代文学の噛矢ともいうべく、時代と環境に対する作者の内面的苦悶・動揺を写して痛切である。
平凡な市井の瑣事の内に過渡的社会の真相をつかもうとした彼の卓抜な着眼は驚嘆すべきだが、未熟な時代はこの先駆的な作品の価値を充分に認識し得なかった。
彼自身も自作に甚だ懐疑的になり、ひいては文芸の意義をも疑い、この作も未完のままに筆を絶った。
4 新体詩の展開に大きな役割を果たしたのは訳詩集の刊行である。
この訳詩集にはイタリア・ドイツ・イギリス等の訳詩ものっているが、ことにフランスの高踏派や象徴派の作品が大部分をしめている。
ヨーロッパ詩の神髄をさながらにつたえ、蒲原有明や薄田泣菫の詩業を論ずる場合に、この訳詩集を閑却することはできない。
5 「鼻」「芋粥」などにより文壇にデビューした彼は、題材の奇警な把握と心理の秀抜な知的解釈による諷刺性などによって、自然主義や白樺派の平板を抜き、短編技巧の新境地をひらいた。
6 紅葉・露伴についで彗星のように現われて消え去った一女流作家の傑作で、特殊な雰囲気のなかに思春期をむかえる少年少女の群れを写し出し、そこに漂う一脈の哀愁を基底として渾然たる環境小説を建立している。
参考解答
1武者小路実篤
2小山内薫
3浮雲
4海潮音
5芥川龍之介
6たけくらべ
七 次の作品は、ある文芸雑誌が現代の作家・評論家に問うた「日本文学五十年ベスト5」の作品を、高点順に選んだものである。
作者名を括弧内に記しなさい。
1晴夜行路 ( )
2夜明け前 ( )
3土 ( )
4或る女 ( )
5家 ( )
6蟹工船 ( )
7濹東綺譚 ( )
8細雪 ( )
9雁 ( )
10こころ ( )
11渋江抽斎 ( )
12明暗 ( )
13吾輩は猫である( )
14縮図 ( )
15蒲団 ( )
16破戒 ( )
17舞姫 ( )
18仮装人物 ( )
19真空地帯 ( )
20野火 ( )
解答
1志賀直哉 2島崎藤村 3長塚節 4有島武郎 5島崎藤村
6小林多喜二 7永井荷風 8谷崎潤一郎 9森鴎外 10夏目漱石
11森鴎外 12夏目漱石 13夏目漱石 14徳田秋声 15田山花袋
16島崎藤村 17森鴎外 18徳田秋声 19野間宏 20大岡昇平
八 次の短文を読んで、後の問に答えなさい。
A 山の手線の電車に跳飛ばされて怪我をした、其後養生に一人で但馬の城崎温泉へ出掛けた。
……
B 日が暮れかかる。
人はねぐらに急ぐときだが、おれには帰る家がない。
…
C それらの夏の日々、一面に薄の生ひ茂った草原の中で、お前が立ったまま熱心に絵を描いてゐると、……。
D 隴西の李徴は博学才頴、、天宝の末年、若くして名を虎傍に連ね、ついで江南尉に補せられたが、……。
E 石炭をば早や積み果てつ。
中等室の卓のほとりはいと静にて、熾熱燈の光の晴れがましきも徒なり。
……
F 国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。
夜の底が白くなった。
信号所に汽車が止まった。
……
G 「おい地獄さ行ぐんだで!
」二人はデッキの手すりに寄りかかって、蝸牛が背のびをしたやうに延びて、……。
H 山路を登りながら、かう考へた。
智に働けば角が立つ。
情に樟させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
……
I 私は、その男の写真を三葉、見たことがある。
一葉は、その男の、幼年時代、とでも言ふべきであらうか、……。
J 木曽路はすべて山の中である。
あるところは岨づたひに行く崖の道であり、あるところは数十間の深さに……。
K 禅智内供の鼻と云へば、池の尾で知らない者はない。
……
L 「こいさん、頼むわ。
――」鏡の中で、、廊下からうしろへ這入って来た妙子を見ると、……。
問 上の文は、いずれも日本近代文学の代表的作品の冒頭部分である。
次の作品はA~Lのどれか、記号で答えなさい。
1細雪( ) ②山月記( ) ③風立ちぬ( )
④舞姫( ) ⑤赤い繭( )⑥城の崎にて( )
⑦雪国( ) ⑧蟹工船( )⑨人間失格( )
⑩鼻( ) ⑪草枕( )⑫夜明け前( )
解答
1L ②D ③C ④E ⑤B ⑥A ⑦F ⑧G
⑩K ⑪H ⑫J