凉宫春日的忧郁 日文剧本14文档格式.docx

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その内九割はお前が自分で回しているようなもんだぞ

日記でも書いたらどうだ？

業務記録をつけるのは団長の仕事だろう

いやよ、面倒くさい

俺だって面倒くさいんだが

さあ、キョン

このシンボルマークをサイトの頭に表示するようにしなさい

お前が自分でしろ

あたしは団長なの

団長は命令するのが仕事なのよ

それに、あたしが全部やっちゃったら

あんたたちのする仕事がなくなるでしょう

少しはあんたも頭を使いなさいよ

言われることをやってるだけじゃ人間進歩しないわよ

お前は俺にやれと言っているのか

するなと言っているのかどっちなんだ？

いいから、やんなさい

俺はしぶしぶハルヒ画伯様のサナダムシ風イラストを適当なサイズに縮小してから

ファイルに貼り付け、アップロードした

明日から夏休みまでの間には束の間の休息、試験休みがある

教師が俺の答案用紙にペケを朱入れする時間でもある

くそ忌々しい

せめて朝比奈さんを眺めて

すこしでも安らぎを得よう

俺は「はぁい」との舌足らずな朝比奈ボイスを期待してドアをノックした

どうぞ

なんだ、お前だけか

有希もいるわよ

こいつは部屋の付属物みたいなものだから

人数には入れなくていいのさ

正式には文芸部員だ

だが、ここは言い直しておくべきだろう

なんだ、お前と長門だけか

なんかクレームでもあるわけ？

俺のお前に対するクレームを箇条書きにしたら

それだけでＡ４ノート両面はびっしり埋め尽くされることになるぞ

ノックなんかするからでっきりお客さんが来たんじゃないかと思ったじゃない

朝比奈さんの生着替えをうっかり目撃しないように気をつけているんだよ

あの迂闊で愛らしい方はなかなかドアに施錠することを覚えないからな

それで、お客って何だ？

あんた覚えてないの？

三年前の七夕がどうとか言うつもりじゃないだろうな

あんたがやったことじゃないの

あたしの許可も得ずにね

何のことかな

あんたが貼ったポスターのことよ

ああ、それか

実はかつて俺はよろず悩み相談所として

ＳＯＳ団を存続させるべく生徒会に働きかけていた

ポスターまで手書きで作って

目に付いた掲示板に貼っておいたのだ

それより、これ見てよ

何か変なの

パソコンの調子が悪いのかしら

ＳＯＳ団のエンブレムはギャザー処理されたみたいに歪んでいて

カウンタやタイトルログも吹き飛んでいたりとは

俺が作ったものと微妙に違っていた

サーバーにあるファイルが狂ってるみたいだ

いつからこの状態なんだ？

さあ、今日見たらこんなだったのよ

どこにクレームつければいいの？

クレームをつけるまでもない

うん？

おかしいでしょう？

あれかしら、噂に聞くハッカーとかクラッカーとか

まさか、何かのエラーだろう

ムカツクわ

誰かがＳＯＳ団にサイバーテロを仕掛けてるんじゃないかしら

一体それは誰？

見つけたら裁判なしで三十日間の社会奉仕活動を宣告するわ

おや珍しい

朝比奈さんはまだですか

二年は余分に試験があるんじゃない

さっさと帰宅すればいいのに

なんで揃いも揃ってこんな所に集まりたがるんだ

それとハルヒ

ノックにたいするツッコミを古泉に入れないというのはどういうわけだ

朝比奈さんのお茶が、待ち遠しいね

ちがう、ああちがうちがう

それから暫くの間俺はハルヒの無理難題な注文に答えさせられていた

そこ右、そこ左、だから

あ、ちがう

それは救いの鐘の音だった

ああ、遅れちゃってごめんなさい

四時限までテストがあって

その控えめに謝辞をつげならが現れたのは

部室専用のＡｎｇｅｌ

朝比奈さん降臨

えっと、その…ですね

あの、お客さんを連れてきました

なんということか

来るはずない悩み相談者第一号が来てしまったのである

彼女は喜緑江美里さんという

大人しく清楚な感じの二年生だった

それであなたは我がＳＯＳ団に行方不明の彼氏を探して欲しいというのね

はい

彼女はＳＯＳ団の活動目的を本当に

よろず悩み相談所か便利屋家業と誤認してしまったようだ

で、その悩み事なんだが

彼がもう何日も学校に来てないんです

電話してみた？

携帯にも家の電話にも出なくて

家まで行って見たんですけど、留守でした

その彼氏の家族は？

彼は一人暮らしなんです

ご両親は外国にいらっしゃると前に聞きました

でもわたしは連絡先を知りません

へー、外国ってカナダ？

いいえ、確かホンジュラスだったと思います

ほほ、ホンジュラスね、なるほど

なるほどじゃないよ

どこにある国か知ってるのか疑わしいね

えっと、メキシコの下くらいだっけ？

夜中に訪ねても真っ暗でしたし

わたし心配で

あなたの気持ちはわからないでもないわ

嘘吐け、恋する気持ちがお前に解るわけがない

にしても、よく我がＳＯＳ団の所に来たわね

お動機は？

彼がよくＳＯＳ団のことを話題にしていたんです

ええ？

誰？

彼氏って

●●です

誰だっけ、それ？

ＳＯＳ団とは近所付き合いをしてるように言ってましたけど

彼はコンピュータ研の部長を務めていますから

ハルヒに朝比奈さんへのセクハラ写真を撮られ

これを盾としたハルヒに最新のパソコンを譲渡させられ

泣く泣く配線までさせられたあの気の毒の部長氏か

まったく忘れていた

解った、あたしたちがなんとかするわ

喜緑さん、あなたついてるわよ

依頼人第一号として

特別にただで事件を解決してあげるから

金を取る気だったのかよ

おい

そんな簡単に引き受けて

解決できなかったらどうするつもりだよ

できるわよ

きっとあの部長は二ヶ月遅れの五月病で閉じこもってるんだわ

部屋に乗り込んで二、三発打ん殴って引きずり出せばいいだけの話だよ

本気でそう思っているよだ

しかし、部長氏は喜緑さんのような恋人がいて

なんで閉じこもっているんだ？

喜緑さんとは親しんですか

ううん、一回も話したこともなかったです

相談するなら教師か警察に言えばいいのに

いや、すでに言ったけれども、相手にされず

それでＳＯＳ団に相談を持ちかけたのか

そんなところだと思うね

ハルヒはこれを契機にもっと大々的に依頼を募集し

片っ端から解決することを考えてるようだ

また校門前でチラシ配りするのもいいわね

部長氏の住まいは可もなく不可もなく

新しいとも古いとも言えない平凡な三階建て半地下一階のワンルームマンションだった

よし

ここね

なんとか開けられないかしらね

順序が逆だろう

裏からベランダに上がったらどう？

ガラスを叩き割れば入れるんじゃない

この部屋は三階だし

俺たちは空き巣狙いの少年犯罪グループではない

俺はまだ前科を欲しくないぞ

そうね、管理人さんとこ行って鍵を借りましょう

友達が心配で来たって言えば貸してくれるわ

お前はその手をよく使うな

液体ヘリウムみたいな目が俺を見つめていた

あら、開いてたの？

気付かなかった

まあ、いいわ

さあ、上がりましょう

きっとベッドの下とかに隠れてるから

みんなで引っ張り出して捕獲するの

あいつはパソコンを分捕った自責の念など微塵も感じていないらしい

おっかしいな

でっきり部屋の片隅で膝を抱えて丸くなってると思ってたのに

キョン、あんた二ヶ月遅れの五月病患者が他に行きそうなところを知ってる？

中南米あたりを旅行中か

本気で行方をくらましているか

出たほうがいい

そういや、今日始めて声を聞いたな

僕も同感です

真面目な声を出すな、息を吹きかけるな、顔が近いんだよ、気色悪い

奇妙な違和感を感じます

これに近い感覚を僕は知っている

ワラビ餅発見

賞味期限が三日前になってるわ

勿体ないから食べましょう

さあ、みくるちゃん、あん

いやです

何に近いって？

閉鎖空間です

この部屋はあそこと同じような香りがします

そう言えば、お前はマジな超能力者だったな

次元断層が存在

位相変換が実行されている

ここはさっさと撤退したほうがよさそうだな

お腹が空いたわ

本日はこれにて解散

っておい、事件はどうするんだ？

なんとかなるでしょう

じゃね

もう飽きたらしい

あの、どうしたんですか

凉宮さんに見つからないように再集合って

そこの二人はさっきの部屋が気になるみたいです

そうなんだろう

もう一度行けば、解ると思いますよ

ねえ、長門さん

この部屋の内部に

局地的非侵食性融合異時空間が制限モードで単独発生している

そんな適当に辞書引いて目に付いた単語を並べただけのような語句でいわれても

感覚としてはあの閉鎖空間に近いものですね

あれは凉宮さんが発生源ですが

こちらはどうも違う匂いがします

長門さん部長さんの行方不明はその異常空間のせいですか

そう

待てと言うべきだった

俺はせっかくの感触を味わうヒマもなく

自分の居場所を必死で確認しようとしていた

俺がいたのは確か手狭なワンルームだ

こんな薄気味場所じゃない

侵入コード解析

通常空間と重複

位相がズレているだけ

閉鎖空間ではないようですが

似て非なるもの

但し、空間データの一部に

凉宮ハルヒが発信源らしいジャンク情報が混在している

どの程度です

無視できるレベル

彼女はトリガーとなっただけ

なるほど、そういうことですか

俺と朝比奈さんは蚊帳の外かよ

ここにコンピュータ研の部長がいるのか

そのようですね

この異空間が自室に発生していまい

なんらかの理由で閉じ込められてしまったのでしょう

どこにいるんだ

待って

これから何をするのか教えておいてくれないか

心の準備期間は欲しいぜ

何も

御出まし

な、なんですと

明確な敵意を感じますね

こいつらは自分を守る術がありそうだが

俺と朝比奈さんは安心できない

光線銃とか持っていないんですか

ううん、武器の携帯は厳禁です、危ないです

それは解るね

この人を武器に持たせても役に立たないどころか

電車の中に忘れてきたりするかもしれないからな

カマドウマという虫をご存知であろうか

知らない人にはぜひ目の前の光景を見せてあげたい

何なんだ、これは？

カマドウマでしょう

それ解ってる、そんなことはいい

この空間の創造主

まさか、これもハルヒの仕業か

原因は別、でも発端は彼女

もう動いていいぞ

ここで僕の力も不完全ながら有効化されるようですね

威力は閉鎖空間の十分の一

これで十分だと判断されたんでしょうか

それより長門よ

あの昆虫の正体はなんだ？

部長氏はどこにいる？

情報生命体の亜種

男子生徒の脳組織を利用し

存在確率を高めようとしている

ひょっとして部長さんはこの中ですか

そのもの

そうか

このカマドウマは部長氏自身がイメージする畏怖の対象であり

これを倒せば異空間も崩壊する

違いますか

違わない

ならば、ことは簡単です

俺は腰に纏わりつく朝比奈さんのお陰でどうにかなりそうだ

行動範囲も奪われ、逃げられない

すぐ済みますよ

さっさとやれ

了解しました

ふ～もっふ

斥力場？

セカンドレイド

やったか

やっぱりダメか

終わりですか

どうやら生きているらしい

空間ももとの狭いワンルームに戻っていた

約二億八千万年前のことになり

地球に降下した「それ」は

地球に自分が存在できるような手段がなかったため

自己保存のための冬眠についた

人間によってコンピュータネットワークが生み出されると

それは半覚醒状態となり

そして通常の数字では計り得ない異界の情報データによって目覚めた

異界の情報データ

それは、ハルヒの描いたＳＯＳ団のエンブレムだった

それがきっかけとなったようだ

その紋章は地球の尺度に換算すると

約四百三十六ＰＢの情報を持っている

そんなアホな

百ＫＢもなかったはずだ

たまたま描いたシンボルマークがそれほどのものだったなんて

まさに凉宮さんですね

俺は本気で恐怖しかけていた

できすぎている

ＳＯＳ団の結成

朝比奈さんはマスコットキャラ打って付けだから

古泉は転校してきたから

長門は最初からいたから

メンバーとなった

ってもって

実は朝比奈さんは未来人で

長門は宇宙人モドキ

これがハルヒの思い付きだとしたら

あまりにも出来過ぎている

ハルヒがそん望んだからだと古泉が言うが俺は信じない

俺はただの普通人だからだ

だが、ここでもしハルヒの行動にすべて裏があるとしたら

彼ら三人と同様に

俺にもなんか知らんすっとんきょうな変な能力があるいは素性があるから

ハルヒは俺をＳＯＳ団のメンバーに選んだのか

俺は何者なんだ

早い話、俺はＳＯＳ団唯一な良心なのだ

ハルヒにこの非合法な部活動をやめさせ

まっとうな高校生活を送らせるためにＳＯＳ団にいるのだ

結局、あのカマドウマは何だったんだ

情報生命体

お前のパトロンの親戚か

起源は同じ

だが異なる進化を遂げ

そして滅亡した

と思ったら、ここに生き残りがいたわけだ

よりによって地球で冬眠することはないだろう

海王星あたりで寝てたらいいのに

インターネットの発達がその邪神モドキの温床になるとはね

おかしなことがある

ここでハルヒが絵を映してる時もまた

そもそも絵を完成させた時も何も起こらなかったぞ

ここならとっくに、異空間化していますからね

何種類もの様々な要素や力場がせめぎ合い

打ち消し合って、飽和状態となり

それ以上溶け込む余地がないんです

俺が気付かないうちに部室はそんな魔窟と化していたのか

無害だと思いますよ、多分ね

やれやれ、知らないうちに気が変になっているとか

首吊り用のロープを探しているとかごめんだぜ

そうならないようにがんばっています

お前ががんばっているからそうなことになっているんじゃないだろうな

え？

アクセスカウンタがなんと三万近くも回っていた

この情報生命体はハイパーリングをあちこちに貼って増殖する

サインを見た人間の脳へ自情報を複写し

限定空間を発生させる仕組み

ただし、データが破損したため

見た人間全員が部長氏と同じことになっているわけではないようだ

長門が言うには、正しい模様を見ちまったアホは八人

そのうち北高生は五人

助けに行く必要があるんだろうな

よく目を凝らすと実はＺＯＺ団、そう描いてある

シンボルマークは長門がリテークし俺が貼り付けなおした

部長氏が学校に来ているぞ

うん、あっそう

やっぱり五月病か、ただの痴話喧嘩だっとのよ

それより、すごいじゃない

アクセスカウントが三万よ

やっぱり見てる人は見てるのよね

ひょっとして

データを破壊してくれたのはこいつではないのか

そして事件を持ち込んでくれた喜緑さん

聞けば部長氏曰く彼女はいないそうだ

この絵に描いたようなシナリオの中心にはいつも長門がいた

この万能宇宙人端末が喜緑さんをどうにかすることで

俺たちに事件をもたらしたとしても

すこしも驚かない

依頼人ごっこでハルヒの退屈を少しでも解消させてやろうとしたのかもしれない

いつもは誰にもいうことなく

何かおかしなものを未然に防いだりしているんじゃないだろうな

陰でひっそりと

それとも、俺たちが巻き込んだのは、長門

お前の希望だったのか

殺風景な部屋で何年も暮す宇宙人製のアンドロイド

長門

やはり、お前にもあるのだろうか

一人でいるのは寂しいと思うことが

次回

孤島症候群（前編）

大好き